厳選ボードゲーム紹介 第44回
マラケシュ【ズライカ】
先日、教室の大掃除をしたときに部屋の絨毯を敷き直したのですが
敷く向きに迷ってしまって、マラケシュで遊んでるような気分になりました。
というのも『マラケシュ』は絨毯を敷くボードゲームなのです。
このゲームは絨毯の敷き方によって、のちに手に入る金額に大きな差がつくので
それはもうみんな真剣に全力で敷き方を考えます。
たとえゲームでも金持ちになりたい!
そう思ってしまうのは人間の本能なんでしょうかねー(*'▽')かねーかねー
マラケシュ広場のじゅうたん市場
「マラケシュ」はモロッコ西部の実在の都市です。
歴史的な建造物も数多い旧市街地は世界遺産にも登録されています。
そんなマラケシュの活気あふれる市場を舞台にしたのがこのゲーム。
このゲームで遊んでいると自然と活気があふれてくる、というか熱気があふれてきます。
なにしろやることはお金の取り合いですからね。
アッサムとスリッパ
このゲームの主役アッサムおじさんです。
このアッサム駒は、全ボードゲーム界でも屈指の人気駒と
いわれているとか、いないとか(*´▽`*)
スリッパサイコロです。
出た目(スリッパ)の数だけアッサムが歩きます。
1〜4の目があり、そのうち2と3の目が2つずつあります。
アッサムは前方および左右にのみ進むことが出来ます。
ただしサイコロを振る前にアッサムの向きを変えて、進む方向を決める必要があります。
アッサム、絨毯を敷く
アッサムを進めたら隣接マスに絨毯を敷きます。
もしこの絨毯を他のプレイヤーが踏んだら、そのプレイヤーからお金がもらえるのです。
(金額は絨毯の大きさ)
絨毯は4色あるので4人まで遊べます。
これによって、どの色の絨毯を踏むと誰にお金を払うことになるかが分かります。
マラケシュとモノポリー
サイコロで移動するところや、相手の所有地を踏むと支払いというシステムから
モノポリーと比較されることも多いこのゲーム。
終盤で他のプレイヤーの所有地に飛び込んでしまったときの絶望感。
あの感じはまったくもってそっくりです。
↑マラケシュで使われる通貨は「ディルハム」です。
上の例では6マスの絨毯を踏んでしまったので6ディルハムの支払いです。
踏んではいけない踏ませたい
ということで他人の絨毯を踏むリスクを極力避けるムーブをするのが基本。
この場面では上か右に進むのが普通でしょう。わざわざ下に進むことはないですね。
もし壁に向かって進んだ場合には枠外の表記に従って反転します。
そして絨毯は当然上から重ねて塗りつぶしですよ。
見た目はきれいなゲームなのに、やることは非常にえげつない。
危険な絨毯を回避せよ
自分の色の絨毯と30ディルハムを持ってゲームスタート。
4人で遊ぶ場合の手持ち絨毯は12枚です。
ミケ「なんや宇宙流にしないんか」
ねずみ「囲碁ならそうするけどマラケシュでは違うのだよ」
グレー「俺なら真ん中に敷くなあ」
最善手とサイコロ運
ゲームが進むにつれて徐々に安全な場所が減っていきます。
そうなると1手1手に緊張感が増してきます。
ミケ「むう。ここは直進しかなさそうやな」
グレー「それでも3以外なら支払いだぞ」
ねずみ「おっ、もしかしてミケ追い込まれてる?うひひ」
ミケ「はいセーフセーフ」
ねずみ「ファック!なんできっちり回避するんだよ。くそが!」
グレー「モノポリーでもよくあるよな」
クロ「ねずみ、口悪いなあ」
モノポリーでもマラケシュでも
やたらとサイコロ運で支払いを回避する人はいるものです。
天国と地獄
ゲームも終盤になると、まるで地雷原のようにあちこちがデンジャラス地帯に。
1つ間違えると持ち金がドカンと吹っ飛びかねません。
クロ「はい、ねずみの番」
グレー「これはまさに袋のねずみってやつだな」
ミケ「なあ、追い込まれたねずみはネコを噛むんやろ?」
ねずみ「うっさいわ!」
追い込まれたときに逃げ込む場所として、自分の絨毯地帯が役に立つことは多いです。
自分の絨毯を自分で踏む分には支払いがないからです。
ねずみ「こっちだ。このコースが最も安全。1さえ出さなければ大丈夫」
ねずみ「って1だし!ないわー」
ミケ「モノポリーでもよくあるやろ。ねずみには」
グレー「それな」
クロ「はいお客さん。8ディルハム払ってください」
美しい絨毯と、えげつない金の取り合い。これこそがマラケシュの魅力です。
もちろんサイコロ運の要素が大きいゲームではありますが
1枚1枚考えて配置した絨毯が、しっかりと後になって効いてくるあたり
やはり積み重ねが大事ということなのです。
絨毯だけに\(^o^)/
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