どこまで歩いたらあの空に届くのだろう
このブログでは時折、旅行記を書くことはありますが
「登山ブログ」にはしたくないので、もう登山の記事は書かないつもりでした。
と言うより、大菩薩嶺に行ったことでお腹いっぱいになったので
もう当分山には行かねえ!(´・ω・`)
と思っていたのですが・・・
大菩薩嶺から帰って
五位鷺さん、ぷらずまさんとのグループラインで
ぼんやりと生返事を繰り返していたら
いつの間にか次の登山企画がまとまっていました。
バタバタと慌ただしい日常の中、令和元年9月7日。
気が付けばねずみは長野県上田駅に降り立っていました。
山の名は。四阿山・・・?
今回の登山は、長野県と群馬県の県境にまたがる四阿山です。
メンバーは前回と同じ五位鷺さん・ぷらずまさん・船長さん。
登山前日に上田に着いて、初日は付近を観光しました。
そもそも山の名前を知ったのさえ、出発直前です。
さすがに、どこに行くかも分からないのはあれなので
グループラインで「山の名は。」と聞きました。
まるで『君の名は。』みたいに。
ねずみ「山の名は?」
五位鷺「四阿山」
ねずみ「了解(よんあさんか・・・)」
五位鷺「読める?あずまやさんね」
ねずみ「無茶苦茶な読みだな」
この写真は小諸城址・懐古園という場所を観光したときのものですが
こういう屋根と柱だけの建物を「あずまや」と呼ぶらしいです。
五位鷺さんの解説によると、四阿山(あずまやさん)という名前は
山の形がこういう感じだからとか。
名前には納得しましたが、読み方には納得いかねえ・・・
眠い疲れたクマ怖い
早起きは苦手なのに登山はどうしたって早朝スタート。
出発前の朝食に、人数分のインスタントおにぎりを作るぷらずまさん。
普通のおにぎりを買っておけばいいだけでは・・・
と思ったのですが、眠くて深く考えられないので
何も言わず、ありがたくいただきました。
四阿山は熊が出るらしく、船長さんが熊よけの鈴を買っていました。
鈴の近くにいる間は安心だろうけど
写真撮影をしていて遅れたら、自分だけ熊と遭遇するんじゃなかろうか。
そんなことを考えつつ、人生2度目の登山が始まりました。
まだ前日の観光疲れも残っているのに大丈夫なんだろうか。
登山スタート。900メートル登れ!
スタート地点のあずまや高原ホテル前は、標高1452メートル。
そこから標高2354メートルの四阿山山頂を目指します。
つまり900メートルも登るのか・・・
前回の大菩薩嶺の倍近いじゃん!
あずまや高原ホテル《公式》信州・真田・雲上・露天風呂・温泉・旅館・大自然
道が狭い。常に狭い。延々と狭い。
開始してすぐに、こんな感じの狭い道が延々と続きました。
今回は大半がこんな道ばかりで
気を抜くと、どこが道なのか見失いそうでした。
恐ろしい。のんきに写真撮ってる場合じゃないな。
狭い道を歩くこと30分。ようやく開けた場所に出る。
おおー! いい景色。いい天気だ(*´▽`*)
と言っても柵の向こうの広い牧草地帯には入れないので
結局、柵の内側の狭い道を歩き続けることに。
2つの道
あなたの目の前に2つの道があります。
1つは、近道だけれど景色はイマイチな道。
もう1つは、遠回りだけれど景色が良い道。
さてどちらを選びますか?
ねずみは「近道でええやん・・・」と思ったのですが
当初の予定通りに中四阿(なかあずま)を通る遠回りルートへ。
うへー(´Д`)
そして再び狭い道へ。
ふう・・・本物のねずみになったような気分だ。
驚いたのはこの場所。
真っ直ぐ歩いていくようにしか見えなかったのに
隠し通路のような脇道が正規ルートだという。
なんというトラップ!
五位鷺さんがネットで下調べしていたから気付けたものの
普通はこんなの、絶対気付かずに直進するだろうなあ。
スタートから2時間。
やっと広い場所に出たぞ!!
景色が良い場所ってこのあたりか。
ていうか、目の前に見える場所が山頂なのでは!?
振り返って後ろを見る。
おおおおーーーーーーー、すごい景色だ。
これは確かに遠回りするだけの価値はあるな。
山頂だと思ったら目の前に・・・
それにしてもこれ、どこを歩けばいいんだ。
もしかして石の上を通っていくのか?
そもそも山頂はどこ?
もうさすがに近くなんじゃないのか。
そんな疑問だらけのまま、ふと顔を上げると遠くに別の山が見える。
これってまさか・・・
もしかして四阿山の山頂って、あっちの山のことなのか!?
オーマイガー!
2時間も歩いて、まだ半分だと言うのか!
ねずみ「まさか目の前の崖みたいなところを登る?」
五位鷺「いや、あれではない」
これはトレーニングなのか。
いや、もはや修行だな。修行以外のなにものでもないな。
何のためにこんなことをしているのか・・・
次第にねずみの頭に霧がかかってきました。
違った。本当に霧が出てきた。
エネルギーを足すことの効果
このあたりから本当にキツかったのですが
出発前に五位鷺さんが、3個セットでくれた「アミノバイタル(味の素)」が
エネルギー補給にもの凄く役に立ちました。
エネルギーを足すということの効果を、こんなに実感したことはなかったです。
まさに回復ゲージがギュイーンっと戻るような感覚。
写真は後日薬局で撮ったものですが、運動前・運動中・運動後の3種類あって
それぞれ、必要な成分が考え抜かれているようです。
山頂へ
何か人工物がある!!
ただの木の階段ですが、古代の遺跡を発見したような気分でした。
上の方から複数の人の声が聞こえる。
これは・・・今度こそ
おおーー、着いた!正真正銘の山頂だ。
スタートから4時間。やっとだ。やっと。
歩いた。とてつもなく歩いた。
人間ってこんなに歩けるものなのか、というくらい歩いた。
雲海と山頂コーヒー
うはーー、雲海だ。うつくしーーー
雲がないときの景色はもっと凄いのでしょうが
これはこれで素晴らしい。
考えてみれば、これって雲の上まで歩いてきたってことだよな。
さっき霧だと思ったところは雲の中だったのかな。
例によって、山頂でお湯を沸かして食事。
そして食後のコーヒー。
他の多くの登山者たちが横を通るたびに
「あら、いい匂い」
「あら、いいわねー。珈琲の香り」
と、エンドレスで言いながら通り過ぎていくのが笑えました。
ねずみ「ここで1日中コーヒーを売ったら儲かるな」
ぷらずま「山頂価格で1000円だな」
限界というものが分かってきた帰り道
さてあとは帰るだけだ。
しかし、またあの道のりを歩かないといけないのか・・・
さすがにウンザリするな。
ドローンで飛んで帰れるサービスが、そろそろあってもいいのでは。
帰りは帰りで、どこを通るのか分からない道が続きます。
時々書いてある矢印を見つけては、逆方向に進んでいく感じです。
山を延々と歩いてみて分かったのは
下り坂と登り坂では、全く違う負荷が足に掛かること。
膝が痛い。かなり痛い(>_<)
天気は良い。景色も良い。
体力はまだある。しかし膝は痛い。
なるほど・・・
アミノバイタルもですが、お菓子や飲み物でエネルギーを補充し続けたことで
体力的には割と大丈夫だと感じました。
しかし物理的に膝が痛くなるのはどうにもならない。
長距離を歩くって、そういうものなのかも。
もーやばい。ちょうやばい。
記憶を思い返してみても「歩きすぎて膝が痛くなる」という経験は
生まれて初めてかもしれない。
ストックを頼りにしつつ、だんだん牛の歩みになってきました。
右では熊よけの鈴の音がリンリン。左では牛の鳴き声がモーモー。
そして、牛肉の話をし始める船長さん。
カメラを構えたとたんに逃げていく蝶々。
しかしカメラをしまうと何度も目の前に現れる。
うむー完全におちょくられてる (一_一;)
アサギマダラという種類らしいです。
膝が痛いのに、ついつい意地になって追いかけてしまった。
修行の成果は
山頂での食事時間も含めると、山にいた時間はおよそ8時間。
歩いた時間だけでも7時間超え。
「膝痛い」って30回くらい言いながら、なんとか無事に帰ってきました。
もう歩けねえ。
ただ、今回のことで
「これくらいの時間であれば歩ききることが出来る」という
自分の耐久力を正確に知ることが出来ました。
修行の成果と考えるなら、そういう面で確かな自信を得たと言えます。
人間って、けっこう歩けてしまうものなんですね。
ともかく、熊と遭遇することもなく
無事に帰ってまいりました。
冒頭に書いたように登山記事は書かないつもりでしたが
こんなに歩いたのに、何も残さないのが
あまりにもったいなくなったので気が変わりました。
体力的にはパワーアップしても、人間的には小さいままですな\(^o^)/
もう当分歩きたくねえ。
電動自転車でコンビニ行ってきます。
旅行記 カテゴリーの記事一覧 - 遊びの教室とまとくんブログ
|