多人数で出来る運動遊びの紹介 第10回
線オニ
鬼ごっこにも「色オニ」や「高オニ」など、いろいろな種類のものがありますが
今回紹介する『線オニ』は、昨年思いついた
ねずみオリジナルの鬼ごっこです。
試しにあちこちでやってみたら、思いのほか機能したので
かなりお気に入りの運動遊びになりました。
もちろん、すでに同じような遊びをやっている先生もいるかもしれませんが。
体育館で生徒と話しながら、たくさん引いてあるラインを見ていたら
この鬼ごっこのアイデアが浮かびました。
もう何となく、どんな鬼ごっこか想像がついた方もいるでしょう。
たぶん想像通りですが、この鬼ごっこは、なかなか面白いですよ。
線オニ。線がないなら作ればいいじゃない
ねずみ「さてどうしよう。たまにはボールを使わないゲームにしようかな」
生徒B「じゃあドッジボールで」
ねずみ「それはボール使うじゃん!」
生徒A「なんかやったことないゲームしたい」
ねずみ「そうさなあ・・分かった。とりあえずマットを運ぶから、みんなで手伝って」
ねずみ「はい、わっしょいわっしょい。そのまま外側にー」
ネコ「にゃっしょい、にゃっしょい。うーん?微妙に重いにゃ・・」
ねずみ「 I くん、Nくん、マットに乗るんじゃない。ちゃんと手伝いなさーい」
ラインが最初から引いてある体育館なら話が早いのですが
そうでなければマットや長縄、ラインカーなどでラインを作ってしまいます。
ねずみ「ではやってみよう。線の上から降りないように歩くこと。ネコ先生が追いかけてくるから捕まらないように」
生徒R「どこをとおってもいいの?」
ねずみ「いいよ。前から来た人とすれ違うのも、来た道を戻るのもありね」
生徒E「捕まったらどうなるの?」
ねずみ「捕まったら退場。・・いや、まあいいや練習だから」
最初はとにかくゆっくりと
ねずみ「ネコ先生はゆっくり来るから慌てないように。来た道を戻るときは、後ろから来る人とぶつからないように気を付けるんだよー」
↑重要な指示です。
追いかける先生も、最初はあまり急がずゆっくりと歩くようにしてください。
生徒同士の衝突を避けるためです。
また、先生は必ず前進するのみで「来た道を戻る」動きはしないようにします。
生徒も最初は、やみくもに逃げるので
ゆっくり追いかけても簡単に捕まってしまうことも。
ネコ「にゃっと」
生徒D「ぎゃふっ」
ねずみ「Dくんさあ・・前を見ないで動いてるでしょ」
ねずみ「あっ、線のないところを通るんじゃなーい」
だんだん逃げ方が分かってくる
ゆっくりと追いかけるようにすると、みんな少しずつ逃げ方が分かってきます。
ネコ「にゃごー」
生徒N「うわっ、こっちきた」
ねずみ「大丈夫、大丈夫。ネコ先生はゆっくりだから慌てない」
落ち着いてくると、距離を取って先生の位置を確認するようになってきます。
こうなると「やみくもに逃げるだけの楽しさ」から
「頭を使って逃げる楽しさ」にシフトしてくるので、面白さの質が変わってきます。
ネコ「どっちに行くかにゃー。右かにゃー左かにゃー」
生徒B「へいへい、こっちだにゃー」
ネコ「ふにゃーーー!」
生徒B「おわああぁ」
その段階までいったら、追いかける側が少しだけ速く動いたり
捕まったら退場にしたりと、ルールに変化をつけていくことも出来ますね。
先生の後ろを追いかける楽しさ
先生は基本的に前方移動だけなので、賢い子は先生の後ろに隠れるように動いたりします。
これはこれで、先生の動きを理解しているということなので、もちろんアリです。
むしろ、こういう気付きが線オニの一番面白いところ。
生徒Q「ここについていけば安全だー」
ルール変化が面白い
マットや縄の位置を動かして、フィールドの形を変えてみるのも面白いですし
捕まった人から退場にするルールも面白いです。
いろいろ試していますが、まだまだ遊び方の幅を広げられそうです。
もし、広さのわりに人数が多すぎるようなら
2チームに分けて、1チームは休憩を取らせる形にするのがいいと思います。
あちこちで試しましたが、頭を使った鬼ごっこという感じで
なかなか盛り上がる遊びです。
生徒同士の衝突にだけは十分気を付けながら試してみてください。
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