連珠(にゃんこならべ)VS囲碁 ボードゲーム異種対決

ボードゲーム異種対決のルールを考える 第9回

「連珠(にゃんこならべ)VS囲碁」

大混乱必至。

この組み合わせになったら大変だろうと、うすうす思っていました。

見た目そっくり対決です。

デザインの話じゃないですよ。ゲーム中の石の並びの話です。

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にゃんこならべをアプリで初めてやったとき

囲碁ファンのねずみにとっては、黒白の並びがどうしても囲碁にしか見えなくて頭がパンクしました。

「これは囲碁じゃない・・・連珠なんだ・・・だめだー、囲碁脳になってしまう」

 

これがアプリです↓ すごくお手軽に遊べるので、試しに遊んでみてください。

にゃんこならべ

 

これを見れば、混乱する気持ちが分かるはず。

どちらが連珠でどちらが囲碁か見分けがつくでしょうか。

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これは左が連珠、右が囲碁です。

経験者なら違いは一目瞭然ですが、打っている感覚は非常に近いところがあります。 

にゃんこならべのホームゲーム

さて盤の選択。おおっ。なんか違和感が全くない!?まるで碁盤だ。

そういえば何路あるんだ?いちにーさん・・

15路か。囲碁で言うと13路盤と19路盤の中間だな。

決めた。今回はにゃんこ盤を使おう。ここで使わないと出番がないかもしれないし。

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さて、似ているとはいえ目的だけに徹すれば、にゃんこは5個並ぶように打つだけですし、囲碁は地を囲おうとするだけです。

噛み合うはずがないのです。

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例えるなら、同じナベでシチューとカレーを作ろうとしているようなものです。

漫画だと、その言葉で主人公が何か閃いたりするのですが・・・

「そうか!シチューをご飯にかければいいじゃないか!」

って、わけわかりませんな(/・ω・)/

 

何をどうしたものか・・・打ちながら考える

とりあえずルールの基本になりそうな部分から考えていきます。

この局面、普通の連珠なら

次に黒がどちらを止めても白が5個並んで勝ちですが・・・

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だがしかし囲碁は囲えば取れる。このルールは当然ありでしょう。

これは囲碁側の強みですね。

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そのあと、にゃんこが再び4個並びの形にしても、黒石で逆サイドを止めれば大丈夫。

にゃんこは碁石で周囲が詰まっている空間には打てません。

というか打てないことにします。

囲碁で言うところの「自殺手の禁止」です。

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ちなみに、にゃんこが碁石を囲んだところで何も起きません。

まあ当然ですな。

むしろネコに囲まれて楽しそう(●´ω`●)チャオチュールだよー♪

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それにしてもこれは・・・

囲碁はスミで地を作る余裕なんてないですね。

にゃんこが5個並ぶのを止めるだけの作業になってしまいます。

序盤にスミに2手打ったのが全く無意味に。

これでは完全に、にゃんこならべの土俵です。

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そうか、何となく分かってきた。目的を変えれば・・・

別の局面。やはりにゃんこならべが勝っていますが、

その前に囲碁は5子(5にゃんこ)を取ることに成功しています。

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これが少しヒントになりました。

今回の囲碁側の目的は、地の多寡ではなく「にゃんこの捕獲」とします。

(/・ω・)/まてー    === (=^・^=)にゃー

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捕まったネコたち↗

 

にゃんこゲットの置き石

問題は、囲碁の知識がある人が逃げに徹した場合

にゃんこを捕まえるのが不可能なことです。

にゃんこ同士の繋がりが大きくなるほど、囲うことが困難になるからです。

 

そこで、にゃんこ側は、ただ逃げているだけでは勝てない形にします。

置き石を使う手です。

これなら、単に逃げようとしても逃げ道はふさがれます。

この配置にしたのは閃きとしか言いようがないのですが、結果的にこれが当たりでした。

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試みに1回打ってみました。

下辺の真ん中で、にゃんこ7匹ゲットのチャンスを作りましたが、

にゃんこが上手くかいくぐって、斜めに5匹並びました。

これはにゃんこの勝ちですが、囲碁も囲碁らしく戦えています。

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もう1局。今度は少し順を追っていきます。

すみっこは狭いので、そこだけで繋がりを増やしてもにゃんこは捕まります。

そうなると、ある程度捨て石(捨てネコ)を使いながら

空間に大きく広がっていく形に自然になっていきます。

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すごく機能してきた!

例えば囲碁の勝利条件が「にゃんこ5匹ゲット」なら

多少捕まってもいいから、それより先に5匹を並べることを考えればいいのです。

ここで、にゃんこ1匹ゲット。しかし勝負はここからです。

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囲碁のアタリに対して、今度は捕まらないようににゃんこを繋ぐ。

こんなふうに、連珠が囲碁っぽく、囲碁が連珠っぽく打つ場面が出てきます。

めちゃくちゃ面白いです。

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まるでネコと人の関係

にゃんこはフリーダムに動き回っていますが、

捕まりそうなときだけ、必然的に囲碁側に合わせた動きになります。

なんというか、気まぐれなようで人を良く見ているネコそのものです。

逆に囲碁はにゃんこに振り回されっぱなしですが、隙を見て捕まえにいきます。

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この局では、にゃんこが10匹まるごと捕まりました。

これは囲碁の勝ちです。

にゃーん(´・ω・`)

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今回の完成ルール

初期配置はこれで決定。

この配置を閃いたのが今回の最大のヒットでした。

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[にゃんこならべの勝利条件]にゃんこが直線で5匹繋がる

[囲碁の勝利条件]にゃんこを5匹捕まえる

 

[基本ルール]

囲碁は囲えばにゃんこを取れるが、にゃんこは囲んでも碁石を取れない

にゃんこは碁石に上下左右をふさがれた地点に打てない(自殺手の禁止)

 

以上です。

シチューは目的を変えれば、カレーと一緒の鍋で作れるのですね。

意味不明でしょうが、そんな感覚の対戦でした。

 

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