囲碁のルールをこれ以上ないくらい分かりやすく解説してみる。その1

囲碁のルールは簡単だけど謎なところが多い

「ヒカルの碁」連載当時から、ずっと囲碁を続けている囲碁好きのねずみです。

 

囲碁って難しそう・・とは、よく言われますが

決してそんなことはないのです。基本ルールはすごく簡単なのです。

実は囲碁の分かりにくさは、基本ルールの1歩先のところにあります。

 

そこで今回は、ねずみが全力を尽くして

囲碁の基本ルールから1歩先の分かりにくいところまでを、分かりやすく解説してみます。

 

ねずみは勉強も運動も遊びも「分かりやすく教える」ということを

ずっと専門にしてきた、教えるプロフェッショナルです。

まかせといてくださいヾ(^▽^)

 

基本ルールは2つだけ

基本ルールは、たったの2つだけです。

 

この2つさえ知ってしまえば、今すぐにでも囲碁を打つことが出来ます。

囲碁は一度覚えると一生の趣味として役に立つので、ぜひ覚えていってください。

「ここまでは知ってる」という人も多いですが、まずはここからです。

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①広い庭が欲しいなあ

囲碁で最も重要なのは、これです。

 

土地が広いほうが勝ち

 

囲碁は黒石を打つ人・白石を打つ人と、交互に石を打っていきますが

その結果、それぞれの石で囲まれた庭が出来あがります。

 次の写真を見てください。

 

中央を通る、黒壁に囲まれたクロさんの庭

左上と右下に、白壁に囲まれたシロさんの庭

が、それぞれ出来ました。

どうぞ好きなほうの色の土地をあげます。と言われたら、どっちの庭が欲しいですか? 

どうせなら少しでも広いほうがいいですよね。

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じゃあどっちが広いか数えてみますね。交点を数えます。

黒の土地は24個

白の土地は18個でした。

黒の方が多いので黒の勝ちです。これが囲碁の勝敗のつけかたです。

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基本的には土地の境界線が、こうして完全に引き終わったらゲームが終了すると覚えておいてください。

 

 少し詳しい人なら「コミは?」とか聞いてくるのでしょうが

今はそんなの気にしないの!

 

②じゃまな石を取りたいなあ 

囲碁で2番目に重要なのは、これです。

 

石を隙間なく囲うと取れる

 

この黒石じゃまだなあ・・・

そんなときは、こうやって囲うと取れます。

(ナナメは空いていても大丈夫)

そしてなんと、取った黒石はゲーム終了後に相手の庭にポイって落とせるので

その分、相手の土地数を減らせるのです。

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基本ルールは以上です。これでもう囲碁が打てますね(*´▽`*) 

 

少し詳しい人なら「コウの説明は?」とか聞いてくるのでしょうが

今はそんなの気にしないの!

 

ネコでも分かる ねずみ囲碁講座

さてここからが本番。基本ルールの1歩先です。

囲碁で一番分かりにくいのは「どこでゲームが終わるのか」

 

境界線を完全に引き終わったらと、先ほど書きましたが

その点も含めて説明していきます。

 

ねずみ「それでは皆さん。囲碁講座を始めますよー」

クロ「お願いしまーす」

ミケ「おっ、なんかまるで先生っぽいな」

ねずみ「・・・いや、いちおう職業は先生なんですけど」

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ねずみ「では問題です。今こうして境界線を引き終わったので、ゲーム終了したところです。黒と白、どっちが勝ちか分かりますか?」

クロ「はい先生!黒のほうが広いので、黒の勝ちでーす」

ねずみ「おお、素晴らしい。正解ですよー」

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ミケ「先生、質問質問!ぜんぜん納得いきません!」

ねずみ「はい、ミケ君。何でしょう」

ミケ「これで終了したというのが分かりません」

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ミケ「だってほら、こうやって黒の土地の中に打てば、いくらでも自分の土地が出来ますが?」

クロ「あっホンマや」

ミケ「な? これで白の土地が1個増えたで?」

ねずみ「なるほど。いいよいいよ。いくらでも打って」

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小さすぎる土地はぶっ壊される(重要)

ねずみ「ただし、その石を取られるかもしれないけどね」

ミケ「いや、ぜんぜん意味が分かりません」

ねずみ「石は白と黒が交互に打つわけだけど、例えばこんなふうになったらどうなると思う?」

ミケ「は? 何か問題が?」

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ねずみ「黒がここに打ったら、この白石は全部取られる」

ミケ「なんと!」

クロ「ほえー。そういうことなんや」

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クロ「あっ先生!それなら質問、質問!」

ミケ「いや、まだぜんぜん納得いかない!質問!」

ねずみ「ええと、じゃあクロ君」

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クロ「これだったら?これなら取られない?」

ねずみ「おお、さっきより広いね」

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ねずみ「こうやって囲まれて取られる」

クロ「ええーー」

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ねずみ「こうして取られたら、もうこれ以上いくら打ってもしょうがないことが分かるでしょ」

クロ「いやおかしい。絶対おかしい。俺バカだから騙されてるんじゃないのか」

ミケ「はい、先生はい!」

ねずみ「はい。ミケ君」

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ミケ「じゃあこんなふうに黒がクッソ広い土地でも、中に打ったら殺されるんですかー」

ねずみ「いや、必ずしもそうとは言えない」

クロ「あーあー。けっきょく、広い家に住んでる金持ちには逆らえないんだな」

ねずみ「だから、そんなことないと」

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絶対取られない土地

ねずみ「じつはこのサイズの壁を築ければ、もう壊されることはない」

ミケ「は? さっきとたいして変わらんが」

クロ「 どうせこれだって取られるんでしょ」

ねずみ「じゃあ試しに、この石を囲んで取ってみて」

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ミケ「そんなの簡単やろが。こうしてこうして後は、ここの空間にそれぞれ打てば」

ねずみ「はいストップ!今打ったその石。それ自殺手だから打てない」

ミケ「自殺手?なんやそれ」

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「自殺手」というのは、すでにもう前後左右を囲まれている場所に打つことです。

囲碁では自殺手を打つことは禁止されています。

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ねずみ「ということで、この白は囲いたくても囲えないから絶対取られないんだ」

ミケ「ぐぬー。なるほど」

クロ「あれ?さっき、先生も自殺手打ってたような・・」

ねずみ「あれは、打った瞬間相手の石を取ってるから自殺にならないんだ。でもこれを取るには、黒石を2個同時に打つしかないから無理なんだ」

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こういう絶対に取られない石のことを「生きている石」と呼びます。

あるいは「二眼の生き」とも言います。

相手の土地の中に打つなら、少なくともこの大きさに出来ないと取られます。

 

 

ねずみ「ちなみに、さっきミケが作ったこの細長い白も絶対取られない。いつでもこうやって二眼に出来るからね」

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入れそうな広い土地がないなら「合意」して終わる

ミケ「けっきょく境界線引き終わっても終わりやないんか?」

ねずみ「まあ正確に言うと・・・ただ普通はあんなに広くならないから、もう打つだけ無駄ですねって合意をして終わるんだけど」

クロ「ふーん。あいまいだなあ」

ねずみ「た・・例えばほら、これなんかどこも狭いでしょ。そしたらお互い、もういいやってなる」

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ねずみ「さらに例えるなら・・満員電車の中では、どうやっても布団を敷いて寝るスペースがないというか」

ミケ「すいてる電車でも、ワシは布団敷いたりできないが」

 

 

クロ「じゃあ、どのくらい広かったら入れるの?」 

ねずみ「それは強い人でも考えるところ。そもそも自分が勝ってたら入る理由がないし」

ミケ「そりゃそやな」

ねずみ「もし負けてる気がしたら、境界線がハッキリする前に入るんだよ」 

クロ「境界線ていうのも、まだいまいち分からない」

ねずみ「そだねー。それはじゃあ次回」

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ということで今回は

「囲碁の基本ルール」と「いつゲームが終わるのか」の話でした。

一言でまとめるなら、お互いが合意したらゲームは終わりということです。

 

次回は「境界線」と「最初はどこに打てばいいのか」の話をします。

 

記事を書いていて、囲碁のルールを教える難しさを改めて知りました。

囲碁は「宇宙」だから簡単なわけないよなあ・・・

でもいつか誰かの役に立つと信じて、引き続きがんばります(^O^)

 

続き、出来ました↓ 

nezumileader.hatenablog.com