百花繚乱の手役が舞う花札の遊び「八八」のルールをまとめてみる

花札の面白いとこ全部入り

明けましておめでとうございます。

令和4年になりましたね。本年もよろしくお願い申し上げます(^O^)

 

今年最初の記事は、花札の代表的な遊びの1つ『八八(はちはち)』についてです。

これまでに花札では「こいこい」と「花合わせ」の記事を書きました。

nezumileader.hatenablog.com

 

比較すると八八は最もルールが多く複雑です。

それだけに花札の面白さが最も盛りだくさんな遊びでもあるのです。

 

とにかく今回はまとめるのが大変なので

余計なおしゃべりをせず、さっさと本題に入りたいと思います。

特に今年の目標は「ブラッシュアップしたキレのある文章を書くこと」と決めたので

八八で勝った人にはパチパチと拍手しましょうだとか

そういうどうでもいいネタを入れすぎないように気を付けようと

(∩´∀`)∩ねずみ、そういうとこだぞ!

 

 

札の基礎知識

とりあえずいつものやつを貼っておきます。

花札でどの遊びをするにせよ、各月の札を覚えるのは必須ですからね。

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これも大事なので貼っておきます。

各札の価値です。ここテストに出すから、ちゃんと覚えておくように。

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写真以外の札は全部カス札(1点)です。

また、八八では柳札をカス札としても扱えます。←重要

 

得点のやり取りは碁石が便利

碁石やら貫木やらダルマやら菓子札だのと、本来は様々な道具が用いられる八八ですが

ひとまずは得点チップとして碁石だけあればいいんじゃないかと。

 

白石1つが1貫。黒石1つが1文。(1貫12文

1人5貫を持ってスタートします。

小銭が大好きな皆さんは、こんな感じで最初の所持金を持ちましょう。

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八八の道具についてはこちら↓

nezumileader.hatenablog.com

 

 

八八は4~7人で遊ぶゲームです。しかしゲームに参加するのは3人だけです。

何を言っているのか分からねーと思うでしょうが、読んでいけば分かります。

 

ゲームは全12回行います。

まずは順番(席順)決め。1枚ずつ札を引いて、月が早い順です。

同じ月なら価値の高いほうが先。それも同じならその人たちだけ引き直し。

 

ミケ「また勝ってしまったか。敗北を知りたい」

ねずみ「だから、ただの順番決めだと何度言ったら」

クロ「僕は2番かあ」

グレー「これタネ札だから俺が3番だよな」

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ゲーム開始時には、この順番で反時計回りに座ります。

座席は2ゲーム目以降も変えず、あとは毎回の勝者が親になるだけです。

 

参加するか降りるか

次に手札を配るのですが、その前に親だけはちょっとした賭けが出来ます。

どんなにショボい手札がこようと自分は必ず参加するという意思表示

「みずてん(見ず出)」です。

宣言したら強制参加ですが、この回88点を超えたら(89点以上取ることができたら)

全員から1貫ずつもらえます。

 

ミケ「はい、ワシみずてんします。たぶん120点くらい取るし」

ねずみ「どこからその自信がくるんだ」

クロ「みずてんって、なんか美味しそう」

グレー「それな」

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88点というのは3人が同点のときの基準点です。

八八というゲーム名もそこから来ています。

 

 

手札を7枚ずつ配り場札を6枚広げます。

ここで全員手札を確認した上で、参加するか降りるかを順番に決めます。

これによって参加者は3人になるわけです。

 

クロ「ちょっとお菓子食べたいから降りる」

ねずみ「そんな理由かよ!」

グレー「みずてんのせいだな」

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降り賃は1貫。遊ぶ人数がもっと多いときは

2人目の降り賃は1貫半、3人目は2貫と上がっていきます。

 

なお最初の3人が降りなければ4人目以降は強制的に降り(追い込み)ですが

その場合の降り賃は不要です。

しかも手役が出来ていれば役代の半分を、さらに四光札・赤短青短札1枚につき3文を

参加者3人から払ってもらえます。

 

場と手役の破壊力

プレー順に反時計回りに座ったらゲーム開始。

まずは手役の公開です。手役とは配られた手札で出来ている役です。

役代は参加者両方からもらえます。

 

グレー「スリーペアが出来てたぞ」

ねずみ「くっつき。4貫だな。きっつー」

ミケ「おいおい何を勘違いしているんだ。絶場やぞ」

ねずみ「ひょ?」

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大場と絶場

最初の場札の中に柳かの光札が入っていたら「絶場」

松かの光札が入っていたら「大場」になります。

この回の全ての得点が絶場なら4倍計算に、大場なら2倍計算になるのです。

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もし重複して出たら、その枚数分だけ次回・次々回と効果が持ち越されます。

(例・柳と松が出た→今回絶場で次回大場)

 

 

ということで、ここでは柳の光札が場にあったので絶場になったのです。

 

グレー「じゃあ4倍の16貫もらうぞ」

ミケ「ワシは、ぴかいちが出来てた。ワシにも16貫くれ」

ねずみ「絶望的な支払い額だな。絶場だけに・・・

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ねずみは2人に16貫ずつ支払いです。足りない分は借金。

八八では借金は当たり前のように起こります。

ミケとグレー間ではお互いに16貫ずつ払う形なので、やり取りの必要がありません。

 

百花繚乱の手役まとめ

手役の種類の多さが八八の大きな魅力。

何か凄い役が出来ていないかと、手札が配られるたびにワクワクです。

なお、関東と関西で役の種類や得点等に細かい違いがあるのですが

ここでは関東ルールでまとめてあります。ご了承ください。

 

カス札も役立つシリーズ

赤(3貫)

「短冊札2枚以上と残り全部カス札」という組み合わせの役です。

名前は赤なのに青短が入っていても大丈夫という。

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短一・十一(3貫) 光一(4貫)

「価値札1枚と残り全部カス札」という組み合わせの役です。

ぴかいちという名前がピカチュウみたいでねずみは気に入っています。

どうでもいいですな(^O^)

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ここまでの役は、いずれもカス札だけを公開してゲーム中も公開情報とします。

それ以外の札は見せなくて大丈夫です。

 

 

 

空素・素無(4貫)

「全部カス札」または「カス札なし」という役です。

どちらも同じ点数なのが、なんか良いですね。

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ポーカーみたいな手役シリーズ

立三本(3貫) 三本(2貫)

「同じ月札3枚セット」という役です。ポーカーでいうスリーカード。

藤・菖蒲・萩・桐は立三本。それ以外の月は三本。和菓子に使われるのは和三盆。

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向立三本(3貫) 向三本(2貫)

最初の場札に同じ月札が3枚あるときに「残り1枚を自分が持っている」という役です。

先ほどと同じように、藤・菖蒲・萩・桐だと1つ上の役になります。

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喰付(4貫) 手四(6貫) はねけん(7貫)

「2枚3組」の喰付、「4枚」の手四、「322」のはねけん。

いずれもポーカーっぽいですが

フォーカード出来てた!とか言わず、ちゃんと正式名称で覚えましょう。

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一二四(8貫) 四三(20貫)

「124」と「43」

枚数そのままの役名なので分かりやすいですね。

めったに出来ないので点数が高い!

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ここまでの役は、いずれも役が分かる部分だけを公開して

ゲーム中もそのまま公開情報とします。

 

【手役の詳細】

《役の重複》役が重複したら両方の点数をもらえる。

《飛込み》三本・立三本で残り1枚も取れたら手役代1貫プラス。

《抜け》赤・短一・十一・空素で89点以上取れたら手役代1貫プラス。

《柳札の使い方》柳札はカス札としても扱える。

 

競技開始!

さてここからは場札の取り合いです。

手番には手札を1枚出して、それと同じ月の札が場にあれば重ねて取ります。

次に山から1枚めくり、同様に同じ月の札があれば重ねて取ります。

 

ミケ「おっ柳か。小野道風もゲット」

ねずみ「くっそーこいつのせいで絶場に」

グレー「小野さんの悪口はそこまでだ」
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上がるか下げるか

獲得した札は自分の前に並べます。

獲得札によって役が出来たら、すぐに役代を参加者2人からもらいます。

そこで上がれば自分が親で次のゲームに進みますし

まだ続けるなら「下げる」と言って、違う役の加算を狙うこともできます。

 

ねずみ「青短できたー!7貫、いや絶場だから28貫か。Yahoo!」

ミケ「どうせそれで上がるんやろ?」

ねずみ「いいや下げるね。まだまだいくぜ!」

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あまり多くない出来役まとめ

こいこいや花合わせに比べると八八の出来役は非常に少ないです。

その分、点数が高いのが特徴といえます。

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五光→光札5枚 四光→柳以外の光札4枚

赤短→松・梅・桜の短冊札 青短→牡丹・菊・紅葉の短冊札

七短→柳以外の短冊札7枚

 

すじろく!ロックオン

そしてもう1つ、八八ならではの凄い役があります。

「カス札を16枚集める」という役、素十六(すじろく)です。

地道な積み重ねにこそ価値がある。

そんな気持ちでぜひとも狙ってもらいたい役です。

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柳札も加えるとカス札は全部で27枚。

柳札の特殊ルールが、ここでも大きく活きてきます。

 

得点計算へ

「下げる」をしたものの追加の役が出来なかったら(あるいは他の人が上がったら)

受け取った役代の半分を返却する必要があります。

 

ねずみ「くっそー全く伸びないし」

グレー「28貫の半分で14貫。耳を揃えて返しな」

ミケ「おら、さっさと出しな」

クロ「関係ないけど僕ももらっていい?」

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結果的に誰も上がることなく最後の札まで取り終わった場合

札の価値による得点計算を行います。

 

88点を基準にしたプラスマイナスの分だけ碁石の受け渡し。

1点=1文。ここで小銭の黒石が役に立つのです。

(この得点計算においても大場・絶場の倍数は適用されます)

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ミケは基準点超えで、みずてん成功。絶場なので全員から4貫ずつ獲得。

この回得点トップのグレーは次の親に。

ねずみは59文の4倍の236文を支払い、それがミケとグレーの取り分に。

 

【得点計算時の特殊役】

《総八》全員88点で同点になったとき親が10貫獲得

《二た八》168点(基準点+80)を超えた人は10貫獲得

 

12回戦行うにあたって

ゲームは全12回戦行うわけですが

大場絶場の効果持ち越しが残っていた場合、それ以降の回に続くルールもあります。

また最終的な得点では6文切り上げ・5文切り捨てで貫数のみにします。

といった12回戦行うにあたっての詳しい情報をコメント欄で炎嵐様にいただきました。

ありがとうございます。

 

以上、八八のルールをまとめてみました。

今年も素十六を作るがごとく、1つ1つ記事を積み重ねていきますよー

改めて今年もよろしくお願いします。

 

そしてこの新しい年が皆さまにとって花開く年になりますように(*´▽`*)

 

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