アレンジした遊び方を考えてみる 第13回
「まわりくどい将棋」
暖冬とはいえ寒い季節。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
ねずみは、日々の変わらぬ慌ただしさに目がまわっております。
さて、先日まわり将棋のルール記事を書いたときに思いました。
結局のところまわり将棋って
考えどころや変化がなく、淡々とサイコロを振るだけのゲームだよなあと。
まるで変化のない日常のよう!?
シンプルなルールゆえの良さというのはもちろんあるのですが
それでももう少し、駒ごとに変化していく展開とか
逆転のチャンスを生みだす手段とか
そういった面白い要素が欲しいと思うのです。
ということで今回のテーマは「まわり将棋をアレンジする」
いつものことですが、いろいろな方法を試すことで
既存のゲームの新たな可能性を見出していきたいのです。
単調すぎるルールをアレンジする
まわり将棋で変えてみたいと思う箇所は3点あります。
①盤の外周しか使っていない点
②駒による性能の差がない点
③逆転するための特別な手段がない点
そういったところにアレンジを加えられれば
単調すぎる展開も、大きく変わってくるはずです。
まあ、考えどころが増えれば
その分だけ面倒くさいゲームになってしまう可能性はありますが。
そんな自虐的な意味を込めて
アレンジゲーム名は『まわりくどい将棋』としました(´∀`∩
駒の性能差を出したい
普通のまわり将棋では
どの駒でも同じように、前に1歩ずつ進むだけです。
これを本将棋の駒の動きに変えれば
そうとうダイナミックな展開になるのでは。
例えば香車なら1が出ただけで次の隅まで進めますからね。
長すぎるプレー時間も短縮されるはずです。
その代わり
駒の向きを変える動きを1マス分として数えることにします。
コーナーで自動的に駒の向きが変わる普通のルールだと
香車と飛車に性能差が出ないので。
盤の中央を使いたい
次はコースのアレンジです。
通常の、外周だけをぐるぐるするリレーコースを変えて
もっと盤の中央も広く使ってみたいと思います。
そこで、いずれか2つの隅にタッチして帰ってくればリレー出来る
というコースルールにします。
これなら中央を通る理由が自然に出てきますね。
青い線は普通のまわり将棋。
赤い線はアレンジルールの、まわりくどい将棋。
逆転のチャンスをつくりたい
駒の振り方が上手いと言うべきなのか
金サイコロの出目が、やたらといい人っています。
そういう人が先行し始めたら、逆転するのは容易ではありません。
後半は消化試合のような雰囲気になりがちです。
そこで、何か逆転出来るチャンスが生まれるような手段を
いくつか作りたいと思います。
格上を踏みつける
自分より格上の相手を踏むことが出来たら
次の駒に昇格することにします。
これはゲーム中何度もチャンスがあるはずなので
最後まであきらめずに戦うモチベーションになるでしょう。
例えば香車のような足の速い駒なら
相手を踏むのは簡単ですね。
ただし1手番内に連続で何回踏んでも、昇格は1度だけです
金と銀を振る
負けているプレイヤーは、金だけでなく銀も混ぜた8枚の駒を
サイコロとして振れることにします。
(そのときリレー中の銀は使用不可)
この方法によって10以上の目が出るまで
金銀混合サイコロはゲーム中何度でも使えます。
そして、この方法で振ったときは
金の目と銀の目の掛け算で出目を計算します。
例えばこのような形なら
金の目の2と銀の目の10を掛けて、出目は20です。
それぞれの目をどう数えるかは、冒頭のルール記事を参考にしてください。
逆さの駒は100、全部裏は20と数えるなら
これは103×20=2060ですね。
数えてみましたが、歩でスタートしてから王でゴールするまで
合計で110マスくらいです。
あまりにでかい目が出たら、一振りでゲームが終わってしまいますね。
ミケ「30×20で600や。これで逆転したな」
ねずみ「いや、逆転っていうか、ゲーム終わってるのでは!?」
これはどうかと思うので
出目の上限は50までにしておきます。
今回の完成ルール
といったところで、今回はこれで完成。
要素を増やせば、どこまでもまわりくどく出来るのですが
このくらいがゲームバランスのいいところでしょう。
《使うもの》将棋盤と駒
《推奨プレー人数》2人
《勝敗》先に王将がゴールしたら勝ち
【基本ルール】
各駒の動きは、本将棋と同じものとする(成駒は採用しない)
歩→香→桂→銀→角→飛→王の順でリレーを行う。
自分の正面右下隅をスタート位置・リレー位置・ゴール位置とする。
その隅を除いたいずれか2カ所の隅に到達したのち戻ることで、次の駒にリレーする。
駒の向きを変える行動を1マスとして数える。
自分より格上の駒を踏んだら、その時点で次の駒にリレー出来る(1手番内に1度のみ)
【金・銀サイコロについて】
自分の駒が相手の駒より格下の場合、金4枚に銀4枚を加えて振ることが出来る。
このとき銀が走者として使われていた場合、その銀については使うことが出来ない。
金の目と銀の目の積を出目として計算する(50を上限とする)
金・銀同時振りで10以上の目が出たら、以降銀を加えて振ることは出来ない。
以上です。
「まわりくどい」と自虐的な名前ですが
ちゃんと面白いルールに仕上げたつもりではあるので
ぜひ遊んでみてください(^O^)
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