広い宇宙から生まれるもの
「宇宙流」というのは囲碁の棋風・戦法の1つです。
すごくシンプルに言うと、碁盤の中央を宇宙に見立てて、その宇宙に大きな地を作ろうという打ち方です。
将棋に中飛車とか角換わりとか、様々な戦法があるように
囲碁にもそれぞれの打ち手の得意な戦術やスタイルがあるのです。
宇宙流という打ち方の面白さ
実はプロアマ通じて、はっきりと宇宙流というスタイルで打つ棋士は非常に少ないです。
というのも真ん中に「地」を作るのは、4スミに比べて効率が悪いからです。
水族館に例えてみます (*‘ω‘ *)☆
「地」というのは、魚を入れられる広さのことです。
黒の水槽と白の水槽は、どちらも同じ9匹の魚が入っているのに
水槽を作るのに必要な石の数は
隅っこが6個なのに対して中央は12個もあります。
なので、わざわざ手数のかかる中央で水槽を作ろうとしないのが普通なのです。
なんて分かりやすい説明なのかしら。ほほほ(自画自賛)
ねずみ式宇宙流
それなのに、ねずみは囲碁を覚え始めたころから
宇宙流の打ち方ばかりするようになりました。
その理由の1つは
本屋で何となく選んだ囲碁の入門書が、たまたま
宇宙流の武宮正樹棋士の本と、西の宇宙流と言われる苑田勇一棋士の本だったからです。
運命ですね。これは(*´▽`*)
さて普通は宇宙流と言えば3連星を打ちます。
3連星とは、この黒のように碁盤の「星」に直線で3手打つことです。
最近は星に対して早い段階で三々に入る、AI流が流行っているので
もし入ってきたら、こんなふうに押さえ込んで
右側に大きな黒模様を作っていきます。
宇宙流というと、普通はこんなイメージです。
しかし「ねずみ式宇宙流」は小目を2つ打ちます。
そして対戦相手に
「ああ、この人はすみっコぐらしなんだな」という先入観を持たせます。
そして相手が意地悪く、隅っこの土地を無理やりにでも取りに来たら
ねずみは「どうぞどうぞ」と4スミを全部相手にあげて
その代わりに中央を全部もらいます、というのが作戦です。
こんなイメージです。
相手は周囲で合計70目くらいの土地を得るのですが
ねずみは真ん中の100目を手に入れます。
そして面白いのは、中央の土地を広く囲うと
ときどき何か絵のような模様が浮かび上がることがあるのです。
宇宙には様々なものが誕生する。ということ
これは実際のネット碁の対局画面です、
中国の「野狐囲碁」というサイトで打った時のものです。
ねずみが黒で、いつものように宇宙流で打っていました。
終局近くになって、これ、ひよこに見える!!
と思って、ひよこの目を1手打ったところで急いでスクショを取りました。
左右反対ですが、このイメージですね。
見比べてみてください。
宇宙ひよこ誕生まで
これはさっきの対局の序盤。
このくらいの時点から中央に大模様を作る気まんまんです。
左上の黒2子は、場合によっては軽く捨てようという感覚です。
中盤戦。
相手の白は、左上・左下に加えて、右下の隅っこにも入ってきました。
ねずみとしては「右上も取っていってええんやで」という感じです。
そうして誕生したのが、このひよこ。
頭にツノがあるのでトナカイっぽくも見えるのですが。
最初に見た印象がひよこだったので。
いちおう中央の黒地だけで110目くらいあるので
目論見通りです。
宇宙に生まれるのはひよこだけじゃない
これは5年くらい前に、別の囲碁サイトで打った時のもの。
生まれたのは「北海道」です。
スクショなんて知らなかったので、パソコンの画面を直接デジカメで撮っています。
ねずみが白ですが、終局後に
「おおっ!これ北海道だ!!」と気付いて、あわてて撮りました。
当時から黒番だろうが白番だろうが、中央を打つスタイルです。
これもなんか動物っぽいのですが、何に見えるでしょう。
ねずみには背中に羽の生えた動物のように見えるのですが。
こんなイメージです。
線で描いても謎動物ですが。
なんかプラネタリウムで見る、無理やり星を繋げて星座にしてるような・・・
これも白番。
「金魚」です。
分かっていただけますでしょうか。
ちなみに、囲碁に詳しい人なら気付いたかもしれませんが
中央下の黒の大石は全滅しています。
こうですよ。こう。
誰が何と言おうと金魚です。
金魚の目のところに、勝手に黒石を描いちゃいましたが。
これは黒番。
「ロボット」です。
いつだったか『置く』という漢字がスケボーに乗ったロボットに見える
というネタを読んだことがあって、それを思い出しました。
「置く」です。スケボーで遊ぶロボットに見えませんか?
↓囲碁絵新作(令和4年・New!)
100記事になりました
この記事でちょうど
「遊びの教室とまとくんブログ」は100記事になりました。
ねずみは感謝の気持ちを表現するのが照れ臭いので苦手なのですが
記事を読んでくださる方、読者になってくださった方、はてなスターやブックマークやコメントや、様々な形で応援して下さる方
ブログに関わる全ての方の暖かさに、いつでもずっと宇宙の広さで感謝しています。