ボードゲーム異種対決のルールを考える 第12回
「オセロVS将棋」
7種の中では、最も裾野の広そうなこの2種。
地区センターや旅館なんかにも置いてありそうな、かなり身近な競技ですね。
となれば、この2つを対決させるルールを明文化することの価値はあるでしょう。
分かりやすく言えば、この記事を参考に異種対決を試してみてくださいー
ということです(/・ω・)/
オセロのホームゲーム
やはり1マス足らない盤では、王将の置き場に困りますね。
といって他の駒は偶数だからなあ・・・
オセロが9マスあったなら、この盤でも何の問題もないのですが。
将棋のホームゲーム
まあこちらにしておきましょう。
さてどこから考えていけばいいかな・・・
いちおう「最初の将棋駒を減らす」という方法はとらないつもりです。
どうぶつしょうぎのときと同じ形になってしまうので。
どうぶつしょうぎVSオセロ ボードゲーム異種対決 - 遊びの教室とまとくんブログ
最初に解決すべき課題は、将棋の駒はひっくり返ったらパワーアップする問題。
なら、挟まれたら裏にしないで即座に取り除くか。
あるいは、すでに裏になっている駒を挟んだら取り除くことにすればいいかもしれない。
次の課題はオセロの配置。
ええと・・・もしかして、こうか?
まるで目隠し将棋のようだ。
将棋の強い人同士なら、全部オセロ駒に変えてもちゃんと将棋できるのでしょうね。
検証しなくても、さすがにこれはオセロが強すぎると感覚的に分かりますので、オセロ駒を減らしました。
このくらいが自然な気がします。
白いオセロ駒はオセロ側の王様で、オセロキングと名付けます(そのままだな・・)
将棋はオセロキングを取ったら勝ちです。
一回は、挟まれても大丈夫という便利さ
今、角が敵陣に飛び込みました。
普通の将棋なら間違いなく成りますが、裏のまま挟まれたらアウトなので、ここでは「角成らず」です。
普通ならあり得ない、異種対決ならではの手。
オセロは、初手で角道を止めています。
そして挟まれて裏になりました。
このあと、もし角が左上のオセロ駒を取りにいったなら
今度は裏のまま挟まれるので、この角は盤から取り除かれます。
これでオセロ側の受けは成立しています。
オセロ強ええ
どの異種対決でもそうでしたが、だいたいオセロは強い。
何度かシミュレーションしてみましたが、どうやっても将棋は攻め手を失います。
この局面では右下に入られました。
仮にここでオセロの手番ならば、
こうして金2枚と王を、まとめてひっくり返してオセロの勝ちです。
王は挟まれたら即負けですが、金も裏面がないので挟まれたら即取り除かれます。
順調にルールが出来ていく
今回このあたりまで考えたところで、ちょうど五位鷺さん、ぷらずまさんが遊びに来たので、検証を手伝ってもらいました。
おかげで、ここからのルール設定がはかどりました。
まずここまで書いた通り、裏のまま挟まれた駒は取り除かれますが
そのとき同時に、挟んだオセロ駒も取り除きます。
こんなふうに。
このルールを入れたことで強さのバランスが一気に良くなりました。
オセロ駒を桂馬で取ったところ。
オセロは、やはりこういう空いたところに飛び込むのがいい手。
何度か対戦を客観的に見ていると、基本的には序盤から攻め合いになります。
と金がこんなところにいる、普通の将棋ではありえない不思議な光景。
オセロの秘密兵器
オセロはゲーム中、1度だけ白石を使えます。
これはオセロ側の強力な最終手段ですね。
ここまでオセロキングがただの置き物だったので、このルールは面白いところ。
白に挟まれた将棋駒は裏表に関わらず、即座に取り除かれます(その後白駒はオセロキングだけが場に残ります)
オセロは王将を挟む以外に、こうして封鎖しても勝ちです。
将棋側がここを動かない限り挟めないし。
これは将棋側が投了した局面。
対局中どちらにも勝てるチャンスがあり、ゲームバランスは良い感じです。
今回の完成ルール
初期配置はこれで決定
念のため書いておきますが、オセロ駒は将棋みたいには動けないですからね。
【オセロの勝利条件】王将を挟むか、王将を含む駒の並びを隙間なく封鎖する
【将棋の勝利条件】オセロキング(白い駒)を取る
【基本ルール】
将棋は進んだ先のオセロ駒を取れる。
オセロが挟んだ将棋駒は裏になる。すでに裏になっている将棋駒を挟んだら、その将棋駒と挟んだオセロ駒は盤から取り除かれる。
金は裏にならずに、オセロに挟まれたら取り除かれる。
オセロは将棋駒を、並んでいれば何枚でもまとめて挟むことが出来る。
オセロはゲーム中1度だけ白い駒を打てる。
白い駒に挟まれた将棋駒は裏表に関わらず盤から取り除かれる。
以上です。
五位鷺さん、ぷらずまさん、協力ありがとうございました。
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