将棋VSチェス ボードゲーム異種対決

ボードゲーム異種対決のルールを考える 第8回

「将棋VSチェス」

どちらも古代インドのチャトランガというゲームがルーツだと言われています。

なんかネコみたいな名前ですが、にゃんこならべのルーツではないですよ。

チャトランガについても詳しく調べたら面白そうです。


 

 

ともかく、この対戦カードは噛み合わせの良さでは一番でしょう。

両方持っていれば、この対戦を考えた人も少なくないはずです。

こち亀でも、両さんと中川が将棋とチェスで対戦するシーンを見た記憶があります。

何巻の話か探せと言われても無理すぎますが・・・ 

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とは言え単に同じ盤に並べて打つだけでは、どちらが有利なのかも含めて、ルールがあいまいになってしまいます。

そこはきちんとバランスの取れるルールを、いつも通り考察していきたいと思います。

 

チェスのホームゲーム

まずは盤の選択。チェス盤から。

将棋とチェスでは横に並べる駒の数が1つ違うのが第一の問題です。

歩は1つ減らせばいいとしても、王をどこに置くべきなのか。

こうですかねえ。

王将「ぐぬぬ」

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これはこれで、意外とありなのかもしれませんが。

 

将棋のホームゲーム

まあこちらの方が収まりが良さそうです。

チェスは真ん中で割って、足りない分のポーンだけ足しました。

ここが開いていると、クイーンがすぐに飛び出せて有利すぎるのではと思ったので。

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そもそも駒の性能の差はどのくらいなのか?

チェス駒がいかに強いかを、将棋駒で表現してみました。

ルークは飛車、ビショップは角、ナイトは全方位桂馬。

それに加えてクイーンがいるわけですから、とてつもないですね。

チェスも鬼のように強い羽生善治さんには、チェス駒がこのように見えているのでは。

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じゃあポーンと歩はどっちが強いのか。

これも非常に興味深いところ。

とりあえず打って試してみよう・・・

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これは・・・

よく分かりました。ポーンのほうが圧倒的に強いです。

歩が前にすり抜ければ、と金を作れますが、

ポーンは端までいけばプロモーション(昇格)してクイーンにだってなれるのです。

とても勝負になりません。

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ともかく打ってみる

駒の性能ではチェスが圧倒的に有利ですが、将棋は相手から取った駒を使えるという強みがあります。

そのルールで、いくのであればですが。

とりあえず普通に打ち進めてみます。今、相手からポーンを1つ取りました。

取った駒は分かりやすくするため白い駒に変えておきます。

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このポーン1つを自由に使えるだけでも、そうとうに有利なのでは。

 

これはヤバイ。相手の駒を使えるというのは強すぎる。

駒の性能の差を補ってあまりあります。

将棋が有利すぎです。

乾や柴崎を外されてもメッシを味方にできれば、日本だってバルセロナに勝てます(たぶん)

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取った駒を使っていいのかどうか問題

チェスVSどうぶつしょうぎの回では、お互いが取った駒を使わないルールでバランスを取りました。

チェスVSどうぶつしょうぎ ボードゲーム異種対決 - 遊びの教室とまとくんブログ

 

しかしこの対戦では、どちらも使えないようにしたり、あるいはその逆でも

なんとなく違う気がします。

チェスは機動性を、将棋は取った駒を使う戦略を。

その個性を消さないようにしたいのです。

 

一宿一飯の義理ルール

ではどうする・・・うーん。

「取った駒を使えるけれど、完全には味方になってない」という方法はどうだろう。

例えば相手から取ったナイトを使うとします。 

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相手のビショップを取りました。

この瞬間・・・!

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ナイトは元のチェス陣営に戻ってしまいます。

なんということでしょう( ゚Д゚)

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つまりチェス駒を使って、相手の駒を取ったら元の陣営に帰ると。

 

王将「今日から我が配下として戦うのだ」

ナイト「Oh!Yes. アンダースタン!ワカリマシタヨー(分かってない)」

 

まあ、一回戦って義理は果たした、という解釈にしてください。

 

とはいえ、自分より格上の相手を取れれば十分ですし。

おしゃれなポーンの両当たり。

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ポーンのプロモーション(昇格)の有無については、この場合将棋側に決める権利があります。通常ならクイーンに昇格するのが当然ですが、そうしないのも異種対戦ならではですね。

 

このように後方支援として使うのもありでしょうし。

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相手に取らせる前提で、守りに使うのもいいでしょう。

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今回の完成ルール

並べ方はやはりこれで。いずれかのポーンを取ったら白ポーンと交換してください。

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【将棋の勝利条件】キングを詰めること

【チェスの勝利条件】王将をチェックメイトすること

 

【基本ルール】

将棋は相手から取った駒を使えるが、その駒で相手の駒を取ったときにチェス陣営に戻る。

 

将棋によるポーンのプロモーション(昇格)はチェス駒のいずれかを選択する。

また、そのとき相手陣営に戻る場合のみ、昇格しないことを選択できる。

 

それ以外については、将棋・チェスそれぞれの基本ルールに準ずる。

 

以上です。

これだけのルールで強さのバランスがとれていれば奇跡ですが、どうでしょうか。

けっこう自信作です。

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