囲碁VSオセロ ボードゲーム異種対決

ボードゲーム異種対決のルールを考える 第3回

「囲碁VSオセロ」

最近この企画が一番楽しいねずみです。

試行錯誤して最適解を探すのは、パズルの問題を解くような面白さを感じます。

 

第1回・第2回はこちら

チェスVSどうぶつしょうぎ ボードゲーム異種対決 - 遊びの教室とまとくんブログ

将棋VSバックギャモン ボードゲーム異種対決 - 遊びの教室とまとくんブログ

 

さて今回の組み合わせはこうなりました。

どっちが強いか白黒○●つけようぜ、という対決ですね。

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選手紹介

囲碁は陣地の広さを競うのに対しオセロは石数を競います。

また、囲碁は相手の石を囲んで取ることが出来るのに対し

オセロは相手の石を挟んで裏返します。

このあたりのルールの違いを、どう1つに落とし込んでいくか。

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黒が先手番なのと、「石」と呼ぶのは共通ですね。

 

オセロ強すぎ

囲碁ファンのねずみがこの対決を考えたとき、直感したのはオセロの強さです。

オセロは相手の石が何個だろうとたやすく裏返るのに

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囲碁は1つの石を取るのに4手かかります。攻撃力の差は歴然です。

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ただ囲碁は石を取るのが目的ではなく、陣地を取るのが目的のゲームです。

その違いがバランス調整のポイントになるのでは。

 

うさぎとねずみの、よくわかる囲碁るーる

囲碁を知らない人のために、少しだけ囲碁のルールを説明をしてみます。

同棲してケンカ中のカップルをイメージしてください。

 

うさぎ「この白い線からこっちは私の部屋だからね!勝手に入らないでよ!」

ねずみ「な、なにをー!だったらこの黒い線からこっちはオイラの部屋だからな」

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囲碁では部屋が広い(交点の数が多い)ほうが勝ちです。

ゲーム終了時には数えやすく整地します。

 

ここでは黒が66目、白が57目あるので黒の方が9目広いです。

ただし囲碁は先手の黒が有利なため6目半のコミがあります。

つまり9目-6目半=2目半で、黒の2目半勝ちです。

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ねずみ「オイラのほうが2目半ひろいなり~」

うさぎ「むきーーー心は狭いくせにーー」

 

オセロ盤を採用

さてどちらの盤を使うかですが、これは迷う必要がないです。

囲碁の9路盤とオセロ盤は広さが同じだからです。

となればオセロの石の大きさから考えて、オセロ盤を使うしかありません。

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次に考えるのは、石を枠内に置くのか交点に置くのかですが・・・

これは交点に置くのが正解な気がします。

オセロの強さをわずかでも緩和できますし、オセロから見ても不自然さがないからです。

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いつものように試行錯誤

勝利条件は決めずに、ともかく打ち進めてみます。はたしてどうなるか・・・

オセロ風の形にしてスタート。囲碁の先番。

普通の囲碁なら黒石をノビるかもしれませんが、相手がオセロなら挟まれるだけですね。

広く打つよりないでしょう。

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オセロはさっそく裏返す。というか挟んだら石の色を変えることにしました。

これ普通の囲碁だったら、黒はすでにやる気なくすくらいの大差です。

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囲碁が3手打ってオセロの手番です。

オセロ同士なら相手の石を挟めない場所に打つことは出来ませんが

この対戦では好きな場所に打てるルールにせざるを得ないですね。

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しばらく打ち進めてみましたが、囲碁3段のねずみが全力で打っても

囲碁は惨憺たるありさまでした。

オセロは想像以上に強い。これは何らかの対策を考えねば(´Д`)

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戦力差を整える策

オセロの1手に対して、囲碁は2手打てるルールにしてみます。

かなりのハンデのように思うでしょうが

何回か試みにこのルールで打ってみた手ごたえとしては

これでもオセロが強いくらいだと感じました。

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まず、基本的なルールを確認しておきます。

オセロが白石を挟むと碁石は黒石に変わります。その後はオセロの黒と同等の扱いです。

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囲碁は囲碁のルール通り相手の石を囲えば取り除くことが出来ます。

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勝利条件と欠け目

そしてここからが、ねずみの発案ルールです。

囲碁は自分の手番で5目の地を作ったら勝ちです。

オセロ相手に2眼の生きは無意味なので眼形は問いませんが、欠け目は地に数えません。

 

囲碁をやったことがない人に解説しますと右側の赤い部分が5目、左側が4目の地です。

青いバツのところは欠け目といって地に数えません。f:id:nezumileader:20180804060349j:plain

ふーん。そういうものなのかー

と、見てもらえばいいです。とりあえず。

 

 

もう1例。これも右は5目、左は4目です。

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対戦例

これは何度かテストプレーしてみた中での1局です。

この時点では囲碁に地は1目もありません。

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さらに打ち進めて右辺と左上に、わずかに地が作れそうになってきました。

ここまでオセロは4個の石を裏返し、囲碁は1個の石を取っていますが

それらの石は特に意味を持ちません。

勝負は囲碁が「5目の地を作れるかどうか」のみです。

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ゲーム終盤、左上にかろうじて3目の地を作れました。

これが限界でしょう。あとはオセロが左上の石をひっくり返していくだけで

囲碁側に地を作るスペースがなくなります。

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そう思って打ち進めてみたら、黒石を1個取って地を増やす手が出現しました。

左上に6目の地ができて、これは囲碁の勝ちです。

かなり際どい勝負になったので、このルールで成立できそうです。

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今回の完成ルール

【囲碁の勝利条件】自分の手番で合計で5目以上の地を作る

【オセロの勝利条件】囲碁に5目の地を作らせない

 

【基本ルール】

オセロが黒で先番を打つ。

オセロは挟めなくても好きな場所に打てる。

囲碁は常に2手打てる。

欠け目は目に数えない。

 

以上です。

勝利条件を何目にするか、アゲハマを地に加えるか。

そのあたりはルールで微調整ができそうですね。

 

次回は、ここまで登場していない連珠(にゃんこならべ)と

それ以外の6種をくじ引きして対戦です。

 

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